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小田原市国府津の別荘を見学

「市民が創る秦野のまち」という市民グループがあります。近代たてものや街の中にひそんでいる市民の宝物を再発見し、まちづくりに生かそうというNPO活動を行っています。1999年4月の発足ですから活動は10年目に入りました。

もともと秦野市尾尻にあった明治末に建てられた旧梅原家洋館の保存運動の延長線でこのグループは結成されました。その梅原家の洋館は、紆余曲折を経て現在市内の小学校の空き教室に部材が保管され、再建の時を待っています。

グループの1人である建築家から声が掛かりました。国府津にある諸戸別荘を見学できるというのです。メンバー5人と建築史家、地元の奥津さんとその友人の計8人で現地に向かいました。

「森林王」と呼ばれた初代諸戸清六は、大隈重信とも親交がありました。丹沢山地にも林地があり、植林ための苗木は当時の二宮―秦野を結んでいた軽便鉄道で運んだと言われています。

その諸戸家の別荘が国府津に現存します。初代清六の二男・精太が父が植林した木を利用して大正6年に建てたものです。親交の厚かった大隈重信や森村市左衛門の別荘が当時並んで建っていましたが、それを超えてはいけないと、華美を廃した質素なたたずまいです。

国府津の別荘については、夢工房の『徳川慶喜公の散歩道―別荘の街・国府津の人模様―』(奥津弘高著)に詳しく書いてあります。興味のある方は夢工房のホームページwww.yumekoubou-t.comをご覧下さい。

国府津の丘陵の中腹にある諸戸別荘からは、相模湾が一望できます。かつては管理人が常駐して手入れが行き届いていましたが、現在は草茫茫で、藪蚊が容赦なく襲い掛かります。丹沢寺山にある諸戸林業の社員が案内をしてくれました。

別荘の屋根裏にはハクビシンが棲んでいるようで、活用されていない建物はどんどん劣化していきます。小田原市でも年に何回かは見学会を行っているようですが、空気が通わない建物の現状は見るも無残です。

諸戸別荘の隣りに建つ森村別荘は現在陶芸家の鈴木三成さんが住宅兼作品展示場として活用しています。先代からのお付き合いだという奥津さんの案内で帰りにそこも立ち寄り、お茶を呼ばれました。仕事を切り上げた三成さんも顔を見せられ建物の中を少し案内してくれました。

活用されている建物と空気の通わない建物を比較できた見学会。案内してくれた奥津さんの夢は「別荘村を創ってまちづくりに生かしたい」というものでした。

尾尻(旧梅原家)の洋館の再建のためにみんなで知恵を絞り、市民トラストの運動を始める準備をしています。今後の動きは改めて紹介します。

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