北鎌倉「侘助」で『ガイドブックに載らない北鎌倉の神々』ほぼ完売記念会
12月14日〈日〉夕方、北鎌倉駅前の「侘助」で忘年会を兼ねた集まりがありました。北鎌倉湧水ネットワーク〈代表・野口稔さん〉の「おとな探偵団」とその関係者、17名が集まりました。
今年4月に発行した『ガイドブックに載らない北鎌倉の神々』は、A5判変形、123ページ、オールカラー〈カラーイラストマップ付き〉です。この本は、当初3000部の予定でしたが、定価を1000円〈税込み〉に抑えるために初版を4000部としました。
4月からの8か月間に夢工房から出庫したこのガイドブックの数が3900部となりました。「ほぼ完売記念会」は、そのお祝いの会でした。
もちろん、書店からの返品が120部ほどあり、鎌倉周辺の書店の店頭在庫や、北鎌倉の掲載店で販売いただいている分もありますから、実販売数は、出庫数から引かなければなりません。それにしても、北鎌倉エリアに限定したガイドブックが、これほどの反響を示すとは、当初の予想を超えていました。
この理由は何かと考えてみました。
1つには、路地裏の隅々まで知り尽くしている、北鎌倉在住の「おとな探偵団」のメンバーが、本当に必要とされている限定エリア・北鎌倉のさまざまな情報とオリジナル写真でまとめていただいたことです。
2つには、地域のさまざまな協力がなければ、このガイドブックは発行できなかったことは明らかです。円覚寺派管長・足立大進さんは、「村〈地域〉のためになるなら」と、本の題字を書いていただき、建長寺宗務総長・高井正俊さんは、本文中の座禅の取材をはじめ全面的にご協力いただきました。郷土史家の酒井保さんは、探索のお勧めコースのガイドをつとめ、貴重な写真を提供いただいた写真家、取材を快諾いただいたさまざまなお店のみなさんの賜です。
3つには、いい本に仕上げようと、予定を変更してオールカラーにしたことです。そのために初版を1000部増やしましたが、1000円が手ごろな定価の設定だったのでしょう。
4つには、春秋の北鎌倉まちづくり協議会の実施する「北鎌倉・匠の市」における販売や、観光シーズンの土日の円覚寺門前の販売ブースでの対面販売を「おとな探偵団」のみなさんが楽しみながらやっていただいたことです。また、「おとな探偵団」の一人ひとりのネットワークを最大限使って個別販売もしていただき、お1人で300冊余りも販売していただいた方もいました。
従来の書店での販売のほかに、ガイドブック掲載店での店頭販売、「おとな探偵団」の街頭における対面販売と、自分たちが創った本は、可能な限り地域で自分たちが読者に届けようという意欲に満ち溢れていました。
インターネットによる本の情報発信は当然としても、今回のガイドブックの本のまとめ方と、販売の手法は、夢工房の地域出版としての1つのあり方にとして示唆的でした。
さて、この席で現況をみなさんに伝えながらも、好調な販売も「痛し痒し」、増刷するかどう かの判断のしどころですと、話しました。今後の販売の予測、増刷原価の計算など、慎重にならざるを得ません。版元の悩みはつづきます。
ともあれ、この夜は何人か初めてお会いする方もいて、大いに食べ、飲み、語らう楽しい会となりました。
専修大学経済学部の平尾教授、北鎌倉まちづくり協議会代表幹事の坂田さん、大船観音前マンション問題にとりくむ市民会議代表の星野さんなど、地域の課題に真正面から向き合うさまざまな鎌倉市民がいることが、この地域の底力だと感じたことでした。
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