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首都懇研修会「電子出版と出版業界の行方」開催

12月10日(金)午後、東京市ヶ谷駅から徒歩10分「偕成社」の会議室で首都圏出版人懇談会の研修会を開催しました。この日のテーマは「電子出版と出版業界の行方」、講師は星野渉さん。

星野さんとのお付き合いは十数年前にさかのぼります。鳥取で開催された「本の学校・大山緑陰シンポジウム」で、シンポジウムの分科会の模様を取材し、翌日に「新聞」発行、参加者に配布するという裏方を一緒に務めて以来のことです。

星野さんは現在、㈱文化通信社の取締役編集長。電子書籍や出版業界に精通しています。「電子書籍と紙の本のこれから」という今回のテーマに打ってつけ、ということで講師をお願いしました。

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最近は、毎日のように記事が出ない日はないくらい新聞などマスコミは「電子書籍」のことについて書いています。今年は何回目かの(?)「電子書籍元年」と言われています。

星野さんは20数年にわたる出版業界の取材から得た知見を元に「電子書籍」の虚と実や出版業界のこれからについて分かりやすい見取り図を示していただきました。

「今は電子書籍のバブル。紙の本に取って代わって電子書籍だけになるわけではない。現状を冷静に見れば、電子書籍によって紙の本が減っているとは思えない。出版不況は別の原因がある。

電子出版は実は20年も前から行われている。かつて開発されたものが、社会の需要に応える形で変化し定着して行く。、たとえば、地図やコミック、ビジネス書の世界がそうだ。

日本においては、電子書籍の業界は「リーダー」が数千万台の単位で流通しなければとうてい利益を生むというレベルに達しないと思う。本を読むため道具に現在のように3万円も読者は金を出さない。その分、私だったら紙の本を買う。

かつて無料で消費者の手に渡ることで携帯電話が普及したように、読み取り機が1万円を切る程度まで下がらないと、電子書籍は一般化しない。今日・明日に紙の本がなくなる、などという急激な変化は考えられない。

また、電子書籍の中身・コンテンツが将来にわたって無料ということはありえない。経済を考えたら今後は、当然、有料化に向かわざるを得ないと思う。

電子書籍にしても紙の本のこれからについても、それぞれの特性を生かしたコンテンツづくりが大切で、その意味でも「編集者」のあり方が改めて問われる」

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星野さんの話は予定時間をオーバーして1時間45分にも及びました。質疑応答、場所を変えての「首都懇」の忘年会にも参加していただき、「電子書籍」のこれまでのあゆみと現在、これからの紙の本との関わりについ、て示唆に富んだお話をお聞きしました。

電子書籍の動向を見極めつつ、地域に根を張った紙の本ならではの本づくりをこれからも探究していきたいものです。

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