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今できることは?

東日本の巨大地震と津波により引き起こされた福島第1原子力発電所の第1号機の爆発は、今のところ最悪の事態には至っていません。

しかし、今日また、第3号機に同様の危険が迫っているとの情報がもたらされました。

現在、東京電力や原子力安全・保安院などの政府機関が最悪の事態を避けるために懸命な対策をとっているのだと思います。

菅総理と枝野官房長官は、連日、記者会見と国民へのメッセージを発信しています。日本の科学技術の最先端の知見を総動員し、でき得る限りの対策を講じながら、情報を包み隠さず公開することが、いま何よりも大切なことです。

そのことで国民の政府への信頼はかろうじてつながり、最悪の事態を想定した避難勧告もスムーズに実施できるのだと思います。

それにしても、チェリノブイリ原発、スリーマイル原発の、かつての原発事故を他山の石として、その教訓は日本の原子力行政にどれほど活かされてきたのでしょうか。100パーセントの安全を確保するために、二重三重のセフティーネットが張り巡らされているとは、到底思えないような事態の推移です。

原子力発電の安全神話、原子力発電の立地による地元経済の振興、原子力発電に関わる地域の人たちの労働の場など、さまざまな要因はあるにしても、一たび原発事故が起きれば、その破滅的な影響は周辺の地域に計り知れない命を危険にさらすマイナスを及ぼします。

日本各地にある原子力発電所の周辺の人たちは、今回の事故をわが身に照らして戦慄されたのではないでしょうか。

一企業たる東京電力や東北電力など電力会社に責任をかぶせるだけでは、解決にはならないと思えてなりません。

東日本の巨大地震が発生して3日目、つぎつぎに明らかになる被災の状況は目をおおいたくなるものばかりです。東北地方の沖合い、500キロ×200キロのエリアで起きた巨大地震は、本日、マグニチュード9.0と気象庁から改めて発表されました。

それにしても、いまだに安否の確認ができていない人たちが多数おられます。1万7千の人口の南三陸町で1万人もの人たちの安否が依然として不明です。

自衛隊は10万人規模の災害支援の派遣を決めました。一刻も早く、国、自治体の総力を挙げて被災地に入り、一人ひとりの命を救うことだと思います。

今できることは、「それまで頑張って・・・」と祈ることだけです。

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コメント

福島原発で作られていたのは、東京で消費されるための電気です。
原発で作られるエネルギーを使って、便利で、カッコいい生活を満喫しながら、放射能汚染のリスクは僻地の人々に縛りつける…。これが『平和で、安全な日本の繁栄』なのでしょうか?
地震・津波がトラブルの直接的な原因であったとしても、この施設に頼ってきた人々、私もふくめて、電気を使って快適な生活をしてきた人々すべてが、今回の事故を、もっと真摯に受け止めるべきだと思います。
私たちに降りかかってくるかもしれない放射能汚染を気にしたり、その善後策を考え学びながらでも、事故そのものを、私たちの問題としてとらえるべきではないでしょうか?

投稿: 木下尊惇 | 2011年3月18日 (金) 21時49分

木下さん、コメントありがとうございます。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので、日本人の意識の実態を言い当てています。過去のさまざまな原発事故の教訓を、私を含めて日本人の多くは、日々の暮らしの中では意識の外に追いやっています。

原子力が100パーセント安全であれ、単なる神話であれ、その電力を享受する人や地域の近くに立地するのが本来で、効率的・経済的ですらあります。

しかし、現実は木下さんの言われるとおり、私たちは、原子力発電の成果である電気を使った生活の便利さ、快適さを享受するだけで、原発が立地する地域の人びとに危険を押し付け、遠くで暮らしつづけています。

今回のマグニチュード9.0の大震災、それにつづく大津波は、想定外の規模だったと言われます。しかし、想定外の震災により惹き起こされた原発トラブルはしかたがない、では済まされないと思います。

原子力発電に象徴される日本人の生き方、暮らし方を根底からとらえ直し、真の意味で「持続可能な」社会のあり方、政治のあり方、暮らしの営み方を考えたいものです。

そのためにも私たち一人ひとりが、震災地の人びとへの想像力を発揮し、今それぞれができる小さな1歩を。

投稿: たんざわ夢人 | 2011年3月19日 (土) 08時27分

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