伊勢治書店で「本づくりを楽しむ」BFと講演会開催
小田原の伊勢治書店本店で2月23日から開催中の「本づくりを楽しむ!」第9回神奈川の自費出版フェアも3月2日まで。2月26日には、本づくりセミナーが開かれました。
午後2時からのセミナーは「文化通信」編集長の星野渉さんの「電子書籍と紙の本・読書のこれから」。
「電子書籍元年」といわれた昨年のブームの表層と実態をデータで示されました。グーテンベルグ以来の活版印刷が500年の時を経て一般化したと同様に、電子書籍の拡大・普及には、想像以上の時間が必要。
また、「出版者」「編集者」「書店」の果たすべき新たな役割・存在意義が見直されなければならない、と指摘されました。1時間の講演はあっという間に。質疑応答にもていねいに答えていただき、紙の本や、読書のこれからについて示唆に富む話を聞くことができました。
休憩の後、児童文学作家の増田昭一さんの講演です。
『満州の星くずと散った子供たちの遺書』、『約束』、『戦場のサブちゃんとゴン』、絵本『ともちゃんのおへそ』、絵本『来なかったサンタクロース』を夢工房から出版している増田さん。満州(現中国東北地区)における自らの戦争・難民収容所での体験と、生きて日本に帰ることのできなかった子どもたちの想いを語りました。
伊勢治書店の筒井社長・石川・杉山店長も熱心に講演をお聞きになっていました。地域における文化の情報発信基地としての書店の役割や、電子書籍への対応について、伊勢治書店のこれからの取り組みが期待されます。
ブックフェアの会場で同時開催中の「1コマ漫画展覧会」に作品を出されている東京工芸大学の教授でもあり漫画家の畑中純さんご夫妻も会場にお見えでした。
また、似顔絵コーナーでは漫画家の岡崎忠英さんと和田圭以さんが絵筆を振るっていただきました。
夜の帳が下りて、伊勢治書店の近くの居酒屋「飛騨」のカウンターには漫画家2名と編集者4名の姿が現れ、談論風発。小田原の夜に小さな経済の灯が点りました。
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