2022年11月
雲隠れ富士と紅葉の大山
郵便局まで出た帰り、イオン・ショッピングセンターの屋上へ。
雪化粧の富士山は雲隠れ。
北に目を転じると紅葉の大山が望めました。
昼のニュースで驚きました。このイオン・ショッピングセンターの駐車場にイノシシが1頭出没してケガ人が出、さらに近くの秦野市立末広小学校までとん走し、そこであえない最期を遂げたと言います。
NPO法人自然塾丹沢ドン会が米づくりを行っている名古木の棚田周辺には、イノシシやシカの足跡が多数見受けられますが、市街地まで姿を見せるのは尋常ではありません。
野生動物たちと人間たちの間の距離が極端に短くなっていると感じます。里地・里山の管理不足による荒廃の影響は全国共通の課題。冬を前にした丹沢山ろくの異変です。
日曜の午後はフォルクローレ
木下尊惇さんのフォルクローレコンサート「幸せな思い出とともに」に行ってきました。
日曜日の午後、東海大学駅近くの「ジンジャーとピクルズや」が会場。
木下さんとは20年近いお付き合い。名古木の棚田でともに米づくりをしています。
オープニングは「ふるさとへ帰る道すがら・・・」
心のふるさとへ引き連れていってくれるような懐かしさにあふれたギター演奏。フォルクローレの世界に2時間余りひたることができました。
チャランゴ奏者エルネスト・カブールの招きで1982年にボリビアへ渡り、10年間彼の地でフォルクローレを極めました。以来、ボリビアを代表する音楽家、ギタリストとして木下さんは活躍しています。
名古木の棚田で土に触れ、さまざまな生き物たちとの交感の中から木下さんのフォルクローレ・音楽はやさしく、深く響き渡り、私の琴線に届きます。
日曜の午後はフォルクローレ。
丹沢自然塾「野鳥観察会」
青い空・白い雲・黄葉に染まるさとやま・名古木の棚田で丹沢自然塾「野鳥観察会」を開催しました。
この日の講師は、慶應義塾大学一ノ瀬友博研究室・秦野生物多様性チームの湯浅・二川原・田中さん。2チームに分かれて探鳥です。
ハイタカ発見!
観察を終え、本日の「鳥合わせ」。ハイタカ・ノスリ・ウグイス・ジョウビタキ・モズ・メジロ等21種を確認できました。
猛禽類が生息する名古木のさとやまの自然の豊かさ多様性を再確認した観察会。
観察会の途中、NPO法人丹沢自然保護協会主催の丹沢フォーラム「里地・里山の再生と利用」参加のメンバー30名ほどが名古木の棚田の現状を見学にやって来ました。理事長の中村道也さん、理事の白鳥さんとは30年近いお付き合いです。丹沢ドン会の活動を少し紹介しました。
午後は、この日も北田の法面の草払い作業。
この日も名古木の棚田はおだやかな小春日でした。
小春日の名古木の棚田で
この日の名古木の棚田は小春日和。ぽかぽか陽気の午後、秦野市農業振興課の職員と待ち合わせました。台風15号による河岸崩落の補修用の資材を名古木生産組合~秦野市の連携により提供してもらうことになり、その受け取りです。
土留め用鋼鈑や土のう袋などの一部を運んでいただきました。昨年に引き続く秦野市とNPO の協働に感謝感謝です。
担当者と補修作業の手順や今後の対応を話していると、遠くに棚田を見下ろしている人が見えました。
「こんにちわ~!」と声を掛けました。
NPO法人棚田ネットワークの会報紙「棚田に吹く風」№125の〈つなぐ棚田遺産〉に選定された「名古木の棚田群」の記事を読まれ、新潟からお出でになられた酒井英次さんです。
小田原に所要があり、この日わざわざ時間を取って名古木の棚田を訪れたと言います。全国の棚田をめぐり絵を描かれている酒井さん、名古木の棚田を目に焼き付け、スケッチし、写真に撮っていました。自宅のアトリエで油絵に仕上げる画家でした。
「丹沢山麓の棚田」の記事を書かれた棚田博士・中島峰広さんとも旧知の仲だそうで、仲間の画家やカメラマンと再訪したいと話されました。
「いいとこですね! 市街化調整区域にある棚田は貴重で、維持するのは大変でしょう」とドン会の活動に興味津々でした。
その後、私は小田原へ仕事で向かいましたが、酒井さんはそのまま棚田の観察を続けておられました。
同郷人との思わぬ出会いに心和むひとときでした。
最近のコメント