文化・芸術

野口玲写真展「CLIMAX極まる森」開催中

11月12日(金)、東京神田・小川町交差点そばの「オリンパスギャラリー東京」に行きました。この日から11月18日(水)まで開催の「野口玲写真展「CLIMAX極まる森」を鑑賞しました。

神田神保町界隈は夕闇に包まれていました。

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野口玲さんは、友人のジャーナリスト・野口稔さんのご子息です。野口さんは、この日会場にお出でになったようですが私と入れ違いでした。

東南アラスカ・ジュノーの森に足を踏み入れ、森に同化して撮った写真の数々。深い森は人の気配はない。が、あまたの生命の横溢、林床に萌えはじめた若草に光が宿る。

会場には、写真の世界と共鳴するように、玲さんのお連れ合いが制作したデスプレイが置かれていました。

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穏やかな語り口の玲さん、新しい写真家の登場です。

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帰省の帰りにちょっと「越後妻有アートトリエンナーレ2009」へ

ふるさとの母が入院し、見舞いに帰省しました。その帰り道、十日町市を中心に開催されている「越後妻有アートトリエンナーレ2009」に立ち寄りました。第4回大地の芸術祭は、2009年7月26日から始まり、9月13日まで。もうすぐ閉幕になります。

『新潟日報』の広告特集には次のような文章が踊っています。

「越後妻有地域の集落や棚田、森の中に点在する感動的なアート。世界最大級の野外芸術祭『大地の芸術祭』が3年ぶりに、さらに大きくなって開催されます。

40の国と地域のアーチィスト達の作品は約370点。同時に地域を元気にするプロジェクトやイベント、ワークショップなども開催され、アートと人、人と人のふれあいが、心を豊かに耕してくれます。

さあ、元気になりに妻有へいらっしゃい。きっとやさしい時間が待っていますよ」

国道17号バイパスを小千谷市まで進み、国道117号で十日町市に入りました。最初の下条インフォメーションセンターで、第4回大地の芸術祭「越後妻有アートマップ」を100円で購入。地図を開いてみてまずビックリ。2000年~2006年に制作された恒久作品を含めて、およそ370点の作品がポイントされています。

帰り道にちょっと寄り道という芸術祭ではないことはあきらかです。とりあえず、国道117号線に点在する作品のうち数か所を現場で体験して後はガイドブックで追体験することにしました。

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会場近くの里山の風景です。青空に千切れ雲が浮かんでいます。

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№19の作品は加治瑞穂さんの「(Re-Analemma)←White hole→」。ガイドブックの作品解説には次のようなコメントが記されています。

「南中した太陽の光がつくる影の軌跡は一年かけて「逆8の字」を大地に描く。太陽と地球の悠久で無限な運動が紡ぎだすこのループは、緯度と経度に規定されたこの地特有のものだ」

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帰りにこのポイントで店番をしていた地元の若者に冷たい麦茶をご馳走になりました。古材を使ったこの小屋は、地域振興の拠点の一つ。雪国の暮らしを伝える民具が展示され、地元産の野菜や産物を販売していました。

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2つ目は、№27、渡辺泰幸さんの作品「風の音」。地元の子どもたちの作品も多数、風に漂い涼やかな音色を響かせていました。

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直径15メートルほどのサークル状に土鈴が吊り下げられています。風は見えないけれど、風鈴の音と、大気の揺らめきでその存在を人間に伝えています。

「山道を登りながら聴こえてくるのは、風の奏でる山の音」とガイドブックにありました。

3つ目の作品は№28、ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーさんの「ストーム・ルーム」です。

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この建物の2階の1室が作品です。ガイドブックの作品解説です。

「夏の夕立に軒下に駆け込む、そんな経験はあるだろう。しかし、この作品では屋根の下でも安心はできない。窓に雷光、木の影のざわめき。見えないものを見せ、感じさせる嵐を起こす」

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この夏の全国各地の豪雨の被害を思うと複雑な気持ちになった作品でした。

街の通りには、若者たちが作品会場を行き来していました。

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4つ目は№33、田島征三さんの作品「鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館」です。ガイドブックの解説です。

「3年前、閉校したときの最後の在校生は3人だった。小学校は絵本美術館として生まれ変わり、彼らは永遠の主人公となってその空間を縦横無尽に飛び回る」

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旧真田小学校は、里山の中腹にあります。

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体育館の作品です。ステージ下のグランドピアノは、製造元の厚意で調律済みで、8月29日には「生きものの目覚め~江尻南美 ピアノリサイタル~」が開かれます。

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教室も廊下も階段も、子どもたちが学び、遊んだ物語が描かれ、いのちが通っています。

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田島征三さんの絵本の数々が展示・販売されていました。

見覚えのある絵本が1冊ありました。我が子どもたちに何十回、何百回となく読み聞かせた『ふきまんぶく』です。子育ての当時は、作者が田島征三さんであるとは認識していませんでした。改めて作者の作品の命の長さを思います。

わずか370分の4の「越後妻有アートトリエンナーレ」でしたが、大地に息づくアートのこころを体験しました。

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銀座で「笹川香織展」

5月30日〈土〉は、午後から東京です。笹川香織さんは、小田原の伊勢治書店でご縁のあった「似顔絵セラピー」のケンイチさんの奥さんです。個展の案内状が届いていました。ちょうど自費出版編集者フォーラムの集まりが15時からあり、その前にちょっと立ち寄ってみましょう。

小田急線、千代田線、銀座線と乗り継いで、新橋まで。博品館近くの「Live & Moris Gallery」で開催中の「笹川香織展」は、今日が最終日でした。

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会場はビルの地下2階。

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危うく通り過ぎようとしてしまいました。

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会場には先客がありました。作者と旧知の方のようで、しかも作品をお買い上げいただいたようです。

笹川香織さんは、1980年、東京生まれ、多摩美術大学を卒業のあと、東京藝術大学大学院日本画修士課程を2006年に修了されています。お連れ合いのケンイチさんとは、似顔絵世界大会で出会ったとか。

一回り作品を鑑賞させていただいたら、笹川さんから声がかかりました。

「ご案内を差し上げていますでしょうか・・・」

「ええ、ケンイチさんから頂きました」

小田原での出会いをお話しました。ケンイチさんは今日は福島に出かけているとのこと。

「緑と蒼の色使いが独特で、いいですね」と言いながら、モネの「睡蓮」のイメージと重ね合わせていました。

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若い日本画家のこれからの活躍が楽しみです。

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今にも雨が降り出しそうなどんよりとした銀座は、歩行者天国になっていました。有楽町駅の近くのジャンボ宝くじ売り場は長蛇の列です。

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でも、JR有楽町駅のガード下のこの売り場には誰もお客さんは並んでいません。

JRで御徒町駅まで行き、そこから湯島の「ふくろう亭」までぶらぶら歩きましたが、そのことは改めて書くことにします。

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新潟「りゅーとぴあ」でミュージカル「大いなる遺産」鑑賞

12月21日(日)午後、新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」でミュージカル「大いなる遺産」を見ました。わざわざ新潟まで出かけたのは、キャストの一人に私の連れ合いの姉がいたからです。

りゅーとぴあ10周年記念ミュージカルは、すべての配役を一般公募した「オール新潟キャスト」でした。義姉は「年齢・体格は問わず」という募集要項に惹かれて応募したと言います。

多数の応募者の中から、1次・2次審査を通過したのは80名。途中、2名の脱落者が出ましたが、78名のキャストは6か月間の過酷な練習をしのぎきり、一つの作品世界を創り上げました。公演は12月17日から始まり、21日が楽日でした。

「大いなる遺産」は、『クリスマス・キャロル』で知られるイギリスの国民作家、チャールズ・ディケンズの作です。『りゅーとぴあマガジン』vol.14に次のように紹介されています。

「夢と希望、挫折と復讐、罪と救い、許しと愛、多彩で壮大な長編小説」を演出の栗田芳宏さんは「大胆なカットと再構築」をすることで、子どもたちにも楽しめるミュージカルにしたと言います。作曲は宮川彬良さん、作詞は岡本おさみさん、舞台監督はやまだてるお(モモ プランニング)さんでした。

900席の会場、3階の最後列中央の席から鑑賞しました。78名のキャストは、3時間の舞台空間が深く呼吸するように、ときに大きく激しく、ときにひそやかに動き続けました。

「地方演劇のレベルをはるかに超えた」と評されてきた、これまでのりゅーとぴあの自主制作ミュージカル「シャンポーの森で眠る」「ファデット」「家なき子」に次ぐ今回の「大いなる遺産」は、市民による芸術文化の広がりを示す出来事の一つであったのでしょう。

公演の後のカーテンコールに立つ78名のキャストの顔は、みな達成感に満ち溢れていました。大勢の観客も満ち足りた様子で、降り始めた雨の中を家路に急ぎました。

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公演会終了後、義兄と私たち夫婦、長岡在住の義弟夫婦は新潟駅近くの居酒屋で義兄の「ご苦労さん会」をやっていました。6か月間の練習の送り迎えを義兄がやりとおしました。

そこにスタッフ・キャストの打ち上げを終えて合流した義姉。私たち夫婦からのワインのプレゼントに一仕事を終えた安堵感が漂います。何やら病みつきになりそうな・・・気配も。

多様な素材を配置し、構成し、そぎ落とし、まとめ上げる演出家の営みは、本づくりにおける編集者の仕事にも通じるものがありました。どのように全体としての物語性を創り上げ、メッセージを発信するのか、日々の編集にも生かせそうです。

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